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『Life is Good』 増尾好秋 featuring ラリー・ゴールディングス and レニー・ホワイト について

このアルバムについて書くのは難しい。もしかしたらあとで大幅に書き換えるかもしれません。ごく短くだったら比較的簡単に書けるんだけど、でなければ うんと長くなっちゃう。あまり長文にしたくはないんだけど。とにかく まとめにくくって...(苦笑) アルバムにたくさんの要素が詰まってるんだもの。制作期間の長さからいってもそれに伴う話だってあるしね~。...あ、この文のせいですでに長くなっちゃった(苦笑)

1998年12月にリリースされた前作『Are You Happy Now』からほぼ10年。
2008年夏に、ファンを待ちに待たせてやっと登場した新作です。(MP3は8/20発売、CDは9月に発送開始)

lifeisgood180.jpg

このアルバム、「Ready? Here we go.」という増尾さんの声で始まります。なんともカジュアルではないですか。実際、アルバム全体が、カジュアルで力みのない作品、という印象です。「ジャズはあんまり…」という人でもジャズをそれほど意識せずに聴いてしまえるでしょう。そういう親しみやすさがあります。半数以上のトラックにボーカルが入っていて、これは増尾さんのアルバムとしては初のこと (過去のアルバムは、ボーカルの入ったトラックがゼロか、多くて2曲まででした)。 増尾さんの主にフュージョンのほうに親しんできたファンの間でも、このアルバムは喜ばれているみたいですね。一方で、ジャズ通を満足させるバリバリのジャズも入っている。かなり多様なジャンルのサウンドが詰め込まれていて、へたをするとゴチャゴチャした単なる寄せ集めになりかねないところを、それなりに統一感らしきものを持たせてあるように感じます。そして1つ1つのトラックが魅力的。ジャンルを超えたスケールの大きな作品ですね。

1曲目 Life is Good については、この動画があります。

 

 

 

 

動画で一緒に散歩する愛猫ちゃん、かわいい!!
1曲目Life is Good (オリジナル) は、暖かさと明るさを感じるポップなボーカル曲。詩は、人生への愛と達観が感じられます。あるときふとできた曲だそうですが、時期はおそらく、アルバムの中身がほぼ完成していた頃でしょう。それまでにすでにアルバム2枚分に相当するほど録音がたまっていて、あとは収録曲を絞って1枚のアルバムにするだけ、くらいの時期だったはず。そんな頃に突如としてこの曲が生まれ、アルバムのタイトル曲として冠されることに決まったわけで。成り行きというのは面白いものですね?

2曲目Wet Dog (オリジナル) はワンちゃんの鳴き声が入ってユーモラス。演奏はジャズですね。 私なんぞは増尾さんのライブでこの曲を犬のボーカルなしで何度も聴いてるので、はじめてこのトラックをかけたとき 「んもう~、こんなに凝らなくてもいいのに~ (笑)」 と思いましたよ。ワン声なしで十分魅せられる演奏ではないですか。 でも、こういう遊び心も悪くないかも。きっと、制作者も、犬の声のサンプリングとか編集とかを楽しまれたに違いありません。 曲の終わりで Good dog.と言う増尾さんの声、その調子とか余韻が、まさに適切という感じで入ってますよね。

3曲目Run Away (オリジナル) は軽~いサンバ。凍える冬でも心の中で南半球の夏へ逃げれば快適! という内容の英語歌詞。ギターソロは、粒立ちが細かく美しい! いかにもブラジリアン音楽という雰囲気。

4曲目The Tree (オリジナル) は哀愁を帯びてしっとりしたボサノバ調の曲。8年前にラジオ番組で演奏されたことがあり、以来リクエストの声の多かった曲。わたしも大好き。

5曲目YOH (オリジナル) は、フリューゲルホーンやフルートが入って、エレクトリックベースのT.M.スティーブンスも参加している爽快で躍動感あふれる8ビートの曲。

...とまあ、こんな感じで、ジャズ アルバムだと意識することなく聴き進めることができると思うんですね。ところがこの5曲目YOHの演奏、途中で4ビートになるんですよ。これによって、アルバム後半のジャズのトラックに対して知らず知らずに心の準備ができるかもしれない?...なんて。 YOHではその後8ビートに戻るものの、歌のバックで奏でているギターが jazzy でかっこいい! 多数のミュージシャン(※)が参加した、豪華でちょっと凝ったトラックです。いえ、「ちょっと」どころじゃなく、これはたった1トラックに相当な労力を注ぎ込んだんじゃないでしょうか? でもそんな汗とか手垢を感じさせないですね (これは制作に壮大な期間がかかってしまったアルバム全体にも言えること)。さすが!

YOH の参加ミュージシャン: 増尾好秋(g, vo, keyb), ラリー・ゴールディングス(org), レニー・ホワイト(ds), テッド・ナッシュ(flutes), マーカス・プリンタップ(flugelhorn), マーク・ソスキン(keyb), T.M. スティーブンス(el. b), ナサニエル・タウンスレイ(ds), トニー・シントロン・ジュニア(ds), サリ・オグリ, ゲイル・オーシロ, シャーリー増尾(background vocals); ホーンアレンジ:ビル・メイズ&増尾好秋


6曲目On Greene Street (オリジナル) でようやく、このアルバムではじめてオルガントリオによる器楽演奏だけのジャズです(2曲目はワンちゃんのボーカルが入っているからね、笑. 4曲目はボッサ)。 これと、7曲目Pannonica、10曲目Another Cristmas Song が、このトリオのみによる演奏。洗練された上質のジャズ。演奏はどれも素晴らしい。

前作『Are You Happy Now』と同じオルガントリオのメンバー。もしも前作同様に本作もジャズばっかりのトラックでまとめていたら、権威あるジャズ誌に「前作を超える名盤」とでも讃えられたかもしれません。けれど、そうするとYOHRun Awayの収録をまた見送らなければならなかったわけだし。同じメンバーで同じようなアルバムを連続して出すことは、近年の増尾さんの状況からして必ずしも好ましくなかったような気がする。

7曲目Pannonica は、モダン・ジャズの巨匠セロニアス・モンク(p) 作曲の、沈んだ、もの憂さの漂う曲。こういう曲でも増尾さんのギターソロは薄闇の中に柔らかな光をきらめかせているよう。

8曲目Black Bird はビートルズの曲。シャーリーさんのボーカルがうまいっ。そしてオルガントリオによる美しくセンスのいい間奏。レニー・ホワイトの繊細なドラムスが素晴らしい。

9曲目Satisfaction は、ローリング・ストーンズの曲。ギターの弦をバチンッと強くはじいていたりして、増尾さんのブルージーなアレンジがかっこいいい! ギターはレスポールですね。ギブソン ES-175(動画に映っているギター)と比べて強靱な粘りのある弦の響きがこれにぴったり。

10曲目Another Cristmas Song (オリジナル) については上でもちょっと触れました。ミディアムテンポの明るい曲で、増尾さんのギターが気持ちよく歌っています。

11曲目ゴンドラの唄。よく知られた日本の叙情歌。2004年の来日のときからだったかな?ライブでときどき増尾さんが歌っています。Gil Goldsteinの付けたコードで演奏されているそうです。

各トラックを順番に見てきたわけですが、冒頭からとても入りやすい。そして、かなり多様多彩なトラックが収録されているわりには、それほど違和感なくアルバムの最後までいっきに聴けるんじゃないかと思います。ジャズといっても とんがった演奏は収録されていないので(それを入れたらさすがにアルバムとしてまとまらないかも)。わたしなんかは、聴いてるうちに音楽のジャンルの境界線というものが脳味噌の中で溶けてきそうなそうな感覚を覚えました。これが Masuoマジック。いろんなジャンルの曲を単に書ける、演奏しこなす、というのではなく、それぞれに魅力的。こういうアルバム、増尾さんならでは、だと思う。


現在の増尾さんの音楽性の、全体ではないものの かなり多くの部分を、1枚のアルバムでザッと見渡せる、そんな作品になったんじゃないでしょうか。ちょうど、100%ギターリストとして再出発する増尾さんの挨拶状みたいなものですね? 20年間所有していたレコーディングスタジオ The Studio を閉じて、Sunshine Ave. レーベルを設立して、ギターリストとして第一線に戻ってきた、そんな節目にぴったり! できるだけ多くの人に聴いてほしいです。
もう一つ重要なポイント。音質がものすごくいいです! ギターの音色が美しいし、楽器のバランスとかも…。増尾さんのスタジオの設備や、エンジニアのエイジさんの腕によるところも大きいでしょう。これも増尾さんの長年の蓄積があったからこそですよね。

 

Sunshine Ave. Labelサイト http://www.masuomusic.com/ で試聴、購入できます。

CD1枚15ドル、送料5ドル。 円高ドル安の今は超お得! (たぶん、まだ特典のカードが付いてくるんじゃないかな?)

お支払いはクレジットカード Visa、Master、Amex、Discover のいずれかで。

 

※支払方法などの都合で レーベルのサイトで注文できない方は、レーベルサイトで直接ご注文するより少し高くなりますが、銀行振込みで 増尾好秋Webサイト管理人経由でご購入できます。購入案内ページ(携帯対応) を見てください。

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Re

Kacoさん、 こんばんは。
いや、良く判ります。「語ると長くなる」。あと、BBSに書かれていた「このアルバムはタダものでは無い!」。 私は、語る言葉を持っていないので、ごく短くしか書けませんが、BBSにも書いた通り夜に届いたこのアルバムを翌朝まで待って聞いた1曲目が、「When I wake up in the morning ,, 」と始まった時の感動! 言葉に尽くせませんです、ハイ。

Re:^2 Life is Good

とつき さん、
共感していただけるみたいで。どうもです。
なんか、ネットのあちこちで、このアルバムについて書いた文をチラホラ見かけたけれど、
これをホントに気に入っているらしき人でも感想は2~3行みたいな。(笑)
長めの文はまだ目にしていません。なので、自分としてはちょっと長くかいてみようと頑張ってみたわけですが... このアルバムを語るには力不足を感じるというか。どうも、うまく言い表せてる気がしないですね。(汗)
語りにくいという意味でも、タダものではないですね。(苦笑)

このアルバムについて…

Kacoさん,とつきさん,こん**は(掲示板みたい)!
私もつい先日,阿佐ヶ谷JSの時のBassの伊藤さんと
このアルバムについて話ました。
伊藤さんが個人的に好きだと仰った曲と,私が特に好き!っと思った曲が殆ど一緒で盛り上がっちゃいました。
2人で大絶賛していたのは,3曲目の『Run Away』。
『ジョビンの曲みたいだ』っと伊藤さんは仰っていました。
私もそう思います。
それに4曲目の『The Tree』新井薬師の伯母さまのお家に有ったという柿ノ木のことなんだそうですね。
その木がなくなってしまってとても哀しい…それで書かれた曲だっと聞きました。
日本語詞が書けそうな曲だとも思いました。
それと『Yoh』。
これはご自分に向けて書かれたときいてことが有ります。
落ち込んだ時これを聞くと,増尾さんが励ましてくれいるみたいでとても好きな曲です。
まぁ,みんな良いんですけれどね!

Re

JUNE@vo/p さん
お好きな曲について書いてくださってどうも。
このアルバムは、人によってどのトラックを特に好きかというのが異なる、そのバラツキ度がけっこう大きいんじゃないかと思っています。
ネット上のある知りあいは、1曲目「Life Is Good」と「Another Christmas Song」が好きと書いていましたね。
(ちなみに、『Life Is Good』と二重鉤括弧で囲むときはアルバムを、「Life Is Good」と一重鉤括弧のときは曲を指しています。)
だから、アンケート板でも作ったら面白いかもって思うんです。統計を取るより、各人の好きな曲を数曲ほどずつ書き出してもらうと、ついでにコメントもできていいのでは? だけど、あんまり誰も書き込んでくれなかったら寂しいので、やっぱりダメ。苦笑
「The Tree」は、たぶん なつかしさ というか、樹を通して感じる愛とか思い出なのでしょうね。
曲に名前が付いたときは伯母さまご存命だったし柿の木もまだあると私は思っていました。でも、増尾さんの文によると「ありました」という過去形なので柿の木も今はなくなったのかな。増尾さんにとって「The Tree」のイメージの樹は少なくとももう1本はあると思います。
「YOH」は私も好きです。曲だけじゃなく、ビル・メイズと増尾さんのお二人によるホーン アレンジメントとか、すべてがいいな~ と思っています。

The Tree

コメントの中で
> 日本語詞が書けそうな曲だとも思いました。
と 書かれていたので、
あたしの頭の中で、The Tree が日本語で歌われるのをちょっと想像なんかしてみたんです...そしたら、なんだか 湿り気 とか 情念 が出すぎて、演歌みたいになっちゃいました(げんなり)。 元の楽曲のイメージにならなかった。(苦笑)
気を取り直して、今度はちょっと爽やかっぽく軽~い感じで透明感のある歌い方でもう一度イメージ...う~ん、こんな感じならいいのかな~~? なんて ...(笑)

Re

Kaco さん♪ どうも!
>そしたら、なんだか 湿り気 とか 情念 が出すぎて、演歌みたいになっちゃいました(げんなり)。 元の楽曲のイメージにならなかった。(苦笑)
そうなんです。
作詞家でもない私がこんな事言っちゃっても良いのかどうか解りませんが,
あのてのマイナーの曲はつける歌詞と歌い方によってかなり『演歌』っぽいイメージになる事もあるんです。
そこを気をつけないとイケないんですよね。
って言いながら,最近書き上げた曲も全てマイナーの曲で,ある人に『演歌みたい』っと言われ,ちょっとムッとしてしまいました(爆)。
決して演歌が悪いわけでは有りませんが,イメージかな???

> 気を取り直して、今度はちょっと爽やかっぽく軽~い感じで透明感のある歌い方でもう一度イメージ...う~ん、こんな感じならいいのかな~~? なんて ...(笑)

Re^2

JUNE@vo/p さん、
> 作詞家でもない私がこんな事言っちゃっても良いのかどうか
> 解りませんが,
いえいえ、作詞専門ではないけれど、作詞を何曲もされていますよね。
> あのてのマイナーの曲はつける歌詞と歌い方によって
> かなり『演歌』っぽいイメージになる事もあるんです。
> そこを気をつけないとイケないんですよね。
JUNE@vo/p さんはやっぱり そういうことを意識されているんですね。
> 決して演歌が悪いわけでは有りませんが
そうですね。実は私、演歌そのものは嫌いじゃないんですよ。
1980年前後くらいまでのちょっと古い演歌(カラオケブーム以前の)
なんかはけっこう好き。
ただ、The Tree が演歌っぽくなってもかまわないかと問われれば、
最初から演歌歌手さんに歌ってもらうと決めて、そのつもりで
詩を付けたりアレンジしたりて演歌にする、という場合以外はちょっと…。
なりゆきで演歌っぽくなっちゃいました、的な場合は、
きっと すごく抵抗を感じちゃうみたいで、
この感覚って なんなんでしょうね???(笑)
今思い付いたのは石川さゆりさん。彼女に歌わせたらなかなかいいかも?

Re

> ただ、The Tree が演歌っぽくなってもかまわないかと問われれば、
> 最初から演歌歌手さんに歌ってもらうと決めて、そのつもりで
> 詩を付けたりアレンジしたりて演歌にする、という場合以外はちょっと…。
なるほど…。
> なりゆきで演歌っぽくなっちゃいました、的な場合は、
> きっと すごく抵抗を感じちゃうみたいで、
> この感覚って なんなんでしょうね???(笑)
成り行きで演歌にならない様に十分気をつけます。
っと言っても増尾さんに作詞を始めたと言った時,
『ふぅん』みたいに殆ど興味ないって発言だったので(泣)
もう続けないかも…。。。。。

> 今思い付いたのは石川さゆりさん。彼女に歌わせたらなかなかいいかも?
唄うとしても私かも…。
す,すいません。
『石川さゆり』さんに生まれ変わってきます(嘘)!

Re 4

> 『石川さゆり』さんに生まれ変わってきます(嘘)!
笑、笑、笑
> 『ふぅん』みたいに殆ど興味ないって発言だったので(泣)
> もう続けないかも…。。。。。
そうですか。
この曲に歌詞をおつけになるかどうかは別にして、
JUNE@Vo/P さんはご自身のオリジナルの作詞・作曲に力を注がれたらって私は思っていますよ。JUNE@Vo/P さんのオリジナル曲はいいですから。それに、歌われるときもご自身のオリジナル曲がすごく合ってると感じますし。オリジナリティをどんどん前面に出していってほしいです。
プロフィール

Kaco

Author:Kaco
一番好きなミュージシャンの公式ファンサイト を趣味で編集・管理しています。東京在住。音楽と無関係の仕事と雑事にいつも追われています。猫大好きですが、飼ってはいません。上のネコちゃん写真は米国PA州にあるM邸で撮影(→詳細はこの記事)。私へのメールは、当ブログのメール送信フォーム、または上記サイトの送信フォームから。

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